IHI粉飾決算被害株主集団訴訟で株主側勝訴判決が出ました。
本日、私が事務局長を務めるIHI粉飾決算被害弁護団による
原告192名の集団訴訟で、株主側勝訴の第一審判決が、東京地方裁判所で
出されました。平成20年9月の提訴から第一審判決まで、実に6年の期間を
要しました。
IHIは、有価証券報告書等に虚偽記載があるという証券取引等監視委員会
の認定を受けて開かれた課徴金審判手続では、有価証券報告書等の虚偽記載を
認めて約16億円もの課徴金を納付しました。
その一方で、一般投資家が提訴した今回の損害賠償請求訴訟では、
虚偽記載の存在自体を否定する主張を行いました。
しかし、裁判所は、このようなIHIの矛盾した主張を認めず、有価
証券報告書等には虚偽記載があったと認定し、原告らに対する損害賠償を
命じました。判決は、この点において大変評価できるものです。
ただし、その損害賠償の金額については不満が残る判決であるため、
弁護団では控訴手続を執り控訴審裁判所の判断を仰ぐことにしました。
弁護団声明20141127
【主な報道】
・IHIに4800万円賠償命令 虚偽記載で東京地裁(朝日新聞DEGITAL)
・IHIに4800万円支払命令 株主の損害認める(産経ニュース)
・IHIに4800万円賠償命令 東京地裁、株主損害認める(日本経済新聞)
・IHIに4800万円賠償命令=虚偽記載問題で株主勝訴-東京地裁(時事通信)
作成日: 2014年11月27日